解体工事の追加費用あるある10選とその防ぎ方

1. はじめに
解体工事の見積もりを見て「このくらいの金額なら大丈夫」と安心して契約したのに、
いざ工事が始まると「追加で〇〇万円かかります」と言われてビックリ…そんな声をよく耳にします。
解体工事には、現場で実際に作業してみないと分からない要素が多く、想定外の追加費用が発生しやすいのです。
ですが、事前に注意点を知っておけば、そうした出費を防ぐことが可能です。
この記事では、**追加費用がよく発生する「あるある10選」**と、それを未然に防ぐためのポイントを解説します。
2. 解体工事の追加費用あるある10選
① 地中埋設物の発見
古い浄化槽、井戸、瓦礫、杭、基礎コンクリートなどが地中から出てくることがあります。
追加費用の目安:数万〜数十万円
防ぎ方:
事前に地中調査を依頼する、以前の土地の用途を確認しておく。
② アスベストの有無
建物にアスベスト(石綿)が使われていた場合、専門的な除去作業が必要になります。
追加費用の目安:10〜100万円超(規模による)
防ぎ方:
事前にアスベスト調査(含有建材調査)を実施し、見積もりに含めてもらう。
③ 構造が見積もりと違っていた
現場で壁をはがしたところ、想定していた木造ではなく鉄骨だった、などのケース。
防ぎ方:
必ず事前の現地調査を行ってもらい、構造を確認してから見積もりを依頼する。
④ 隣地との距離が近すぎた
重機が使えず、手作業になる場合は人件費が増加します。
防ぎ方:
敷地図や周辺状況の写真を事前に業者に共有。作業環境を正確に伝える。
⑤ 不用品・残置物の処分追加
屋内に家具や家電が残っていて、それらの処分費が後から追加されるケース。
防ぎ方:
事前に全ての残置物を処分するか、処分が必要なものを見積もり時に申告する。
⑥ 基礎の種類による差額
ベタ基礎と布基礎で解体の手間が大きく変わり、見積もりとの差が生じることがあります。
防ぎ方:
設計図や基礎の写真を提示し、正確な構造を把握してもらう。
⑦ 建物以外の構造物の見落とし
塀・庭木・ウッドデッキ・カーポートなどが後で「別途請求」されることも。
防ぎ方:
「撤去対象をすべてリストアップ」して業者に渡す。
⑧ 騒音・粉じん対策の強化
近隣クレームなどで、当初予定より防音・防塵の対策を強化する場合。
防ぎ方:
近隣環境を事前に業者へ伝え、対策を含めた見積もりをもらう。
⑨ 雨天・天候による作業延長
作業期間が延びたことで人件費や機材リース代が上乗せされる場合。
防ぎ方:
工期に余裕をもったスケジュール設定と、雨天対応を契約時に確認しておく。
⑩ 解体後の整地・整備の内容違い
「整地込み」と思っていたが、実は簡易的な整地のみで、駐車場にするには追加費用が必要だったという例も。
防ぎ方:
整地内容(高さ・仕上がり)を具体的に打ち合わせておく。
3. 追加費用を防ぐための3つのポイント
● 現地調査は必ず受ける
現場を見ないまま出された見積もりは、精度が低く、追加費用が出るリスクが高いです。
● 内訳が明確な見積もりを選ぶ
「一式」とだけ書かれた見積書はNG。各作業ごとの単価・数量・条件が明記されているものを選びましょう。
● 複数社から相見積もりを取る
比較することで、適正価格と必要な工事項目を把握できます。質問への対応も判断材料になります。
4. まとめ
解体工事において、「見積もり通りに終わらない」というケースは決して珍しくありません。
しかし、追加費用の原因の多くは事前の確認と情報共有によって防ぐことができます。
この記事で紹介した10の「あるある」を把握しておけば、余計な出費やトラブルを避け、安心して解体工事を進められるはずです。
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